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Marvel's Spider-Manのレビュー

ということでゲームレビューです。

もうやり終わったのが1ヶ月くらい前で半分うろ覚えでやるのはどうやねんとも思いますが、まあ色々思うところがあったので書きます。

【総合評価】★★★☆☆

 

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えー、普通なら「ストーリー」「ゲーム性(システムなど)」「ゲーム性(操作感)」「音楽」あたりで分けますが、先に書いておきます。

 

このゲームは良い意味でも悪い意味でも

移動が最高なゲーム

ということです。全てがこれに尽きます。

良い意味というのはそのままの意味で移動に関してはおそらく全ゲームでもトップクラスに楽しいです。やったゲームの種類が多くない人間ですが、これだけは断言していいです。移動に関しては全ゲームでもトップクラスです。少なくとも僕が触れたゲームの中では最高です。

 

移動が最高

というのも、まず移動が非常にスピーディーに進みます。他のゲームでは例えば高速移動の手段として車やヘリコプターなどを利用する際、走り出しはゆっくりで慣性が働きます。現実に即しているからということですが、スパイダーマンにはこれがなくすことが可能です。それもちょっとコツさえ分かれば。

常時トップクラスのスピードで走れるというのが1点。次にその状態で3次元移動(今作った言葉)が可能というのがあります。高速で移動できても建物などが障害物となって移動の際の邪魔になりますが、スパイダーマンにはそれがありません。例え建物があってもその強靭な体でスピーディーに駆け上がります。移動の際の障害物が取り除かれているので操作を誤らない限り大きな減速がないというのは大きいです。まあ減速したところで加速が異常に早いのであまりデメリットでもないですが。

次にかなり感覚的に操作がしっくりくるというのがあります。これに関しては触ってくださいとしか言いようがないですが、こういう高速移動などは非常に癖があったり速過ぎたりして扱いきれなくなることが多いのですが…というか無駄に慣性を働かせすぎて単に操作性を損なっているものが多いのですが、それがありませんでした。

操作開始して数分で移動に難がないことが分かる程度には操作自体に慣れました。この高速移動に。これに関してはスタッフが本当に頑張ってテストプレイを重ねて最もシックリ来るところまで持ってきたのだと思います。この苦労に関しては想像を絶するのですが、文字通り最高の移動に仕上げてくれました。

こんなに移動が面白いゲームはそうないでしょう。「オープンワールドを縦横無尽に駆け回りたい!」という希望に応えてくれた作品です。おそらく血の滲むような苦労を重ねた結果だと思います。本当に凄かったです。

 

えー、上述したときに察しの良い人は気付くと思うのですが、「最高」を語ったからにはここからはそれなりの酷評が続いたりします。というわけでレビューが続きます。

 

ストーリー

正直ストーリーはオマケみたいなもんな気もするんですが、まずここからお話します。

えー、ストーリーに関しては…まあ微妙です。酷評するほどのものではないですが褒めるようなものでもなかったです。結構ツッコミ所があったりするのが多いからなんですが。

敵サイドじゃないやつがウザイ

無能な働き者「MJ」

最終的に恋人になるMJという女がいます。こいつが無能すぎるというか無鉄砲と言うか足手まといというか…とにかくウザイ。

何がウザイって、この女はフリーの記者かなんかだったんですが無鉄砲に危険地帯に単身で乗り込みます。無論こいつ自身には能力がありません。

まあそれを助けるだけならまあただウザイで済むんですが、こいつの操作をさせられます。上述した快適な移動が出来なければこいつ自身が無力なので見つかったら終わりのステルスゲーをやらされます。基本的に応戦できないステルスゲーは嫌いなんですが*1それをやらされます。しかも無鉄砲に危険地帯に乗り込んだアホの尻拭いですからね。

これが3~5回くらいあります。えー、マイルズくんという黒人の男の子の操作も2回ほどさせられるんですが、彼の場合は必要に駆られての行動の結果なのと個人的に黒人キャラが好きなので許せましたが、MJだけは絶対に許さない。

しかもこの女(アマ)悪びれずに何回も同じような行動しますからね。場合によっては謎のキレ方しますし。なんでこんなクソめんどくさい女を好きになっているんだろうかピーター・パーカーは。まあ僕はピーターもあんまし好きじゃないんですが。

 

スパイダーマンを立てるために狂人を演じる男「J・ジョナ・ジェイムソン」

次にJ・ジョナ・ジェイムソンというクソしょうもないやつがいます。えー、スパイダーマンの行動を「悪行」として捉えて報道するラジオを垂れ流すやつがいるんですが、まあ…非常につまらない。

「お前これで人騙せると思ってんのか」レベルの調子で話すので、ピーターがあんまし好きじゃない僕からしたら「もっと頑張れよ!」ってなっちゃいました。出来れば言葉巧みに使ってスパイダーマンがクソ野郎という風潮を作ったりして欲しかったです。(まあ物語として破綻するので無理なわけですが)

で、彼は何故か住民とラジオで会話して毎回論破されかけて電話を切るという行動をとりまくるんですがマゾか何か?

スパイダーマンを立てるために用意されたようなキャラクターなのでウザイだけですね。いない方がまあ快適だった。

 

全ての元凶「ノーマン・オズボーン」

今作のある種というか黒幕を黒幕足らしめた元凶です。クソ野郎です。

詳しいこと話すとめんどくさいので避けますが、ピーターの上司というか同僚であるオクタビウス博士(後のDr.オクトパス)が暗黒面に堕ちたのもこいつがメチャクチャやったのが原因でぐう聖リー・マーティンを暗黒面に堕とした*2のもこいつです。

で、こいつにまともな社会的な制裁が最終的に下ってないんですよね。まあ原作がそうなのかもしれませんが、そこがかなり不満というかこいつをボコるのが先決だと思うんだよね。

こいつがあまりにもクソ野郎すぎて「ノーマンさえいなければ」という敵サイドの言葉に納得してしまうというストーリーになっています。確かにこいつさえいなければ良かった。シリアスにしたいのはわかるんですが、スーパーヒーローものだからシリアスになっても最終的にこいつに社会的な制裁がガッチリ落される必要があったと思いますよ。スゲームカムカした。

 

無法者集団「シルバー・セーブル」

途中から上述のノーマンが雇った「シルバー・セーブル」とかいうのが来ます。半分敵なんですが、市長に雇われた傭兵なのに暴徒がいるのにも関わらず民衆を拘束していたりします。あのさぁ…。

半分敵なのでクソ野郎なのはいいんですが、もうちょっとなんとかならなかったのか?「街を守りに来ました!」って言いながら暴徒は基本ガン無視で民衆拘束。こういうなんだか良く分からない面白くないというか納得いかないというか「設定が意味不明」なのをぶちこまれても反応に困るだけなんですよね。真面目に必要あったのかわからない。

 

とまあ、敵サイドじゃない(セーブルに関しては半分敵だけど)やつらがまあ…しょーもない。特にMJがヤバイ。足手まといとかそういうレベルじゃない。なんでこんな自己中心的なクソとの恋愛事情見せられないといけないんだ拷問か?

オズボーンもヤバイですね。誰よりもこいつを先に始末しないといけない。DLCでやるのかもしれないけどそれは完全版商法というか不完全商法ですよ。やめてくれ。

味方サイドでまともなのぐう聖メイおばさんとマイルズくんとそのパパしかいなかった気がする。ああ、あとユリワタナベ。内2人は死にますからね。なんだよこれ…。

 

事前情報がないと辛い

まあストーリーにはあまり期待してなかったですが、「もう君はスパイダーマンがどういうものか知ってるよね?」というスタンスでストーリーを展開しているのがかなり気に入らなかったです。

これは製作者の「スパイダー能力を十分に身につけたスパイダーマンを操作して欲しかった」との意向なのですがそれにしても説明不足と言うか「お前誰やねん」状態がかなり多かったです。基本的に主要な悪役は既に因縁があったりするんですがスパイダーマンの原作を知らない人間からしたら「誰?」って感じです。まあ映画とか昔に見てたり漫画版を読んだりしてたので大体どういう能力かわかったり分からなかったりしましたが。

発売されて間もなくは「みんながやるべき!」とかいう宣伝文句している人いましたが、この一点だけ見てもそれは無理ですね。というか嘘ですね。真面目にやってない。多少の知識がないと楽しめない要素が結構あります。全然語られない過去話要素とかもあるので。そもそも最初に出てくるボスみたいなやつが全然わからなかったのが痛い。

 

ゲーム性

ゲーム性と書いてますが「こんな感じのゲームだった」ということだと思ってくれればOKです。

点在するイベントが多過ぎる。

えー、オープンワールドの宿命だと思いますが、街に点在する同じようなイベントをクリアしていって全部揃えたら特別なアイテムとともにPS4のトロフィーゲット!みたいなのあるじゃないですか。これが多すぎます。

少なくとも7種類はありました。全部で100くらい行くんじゃないかな。かなり多いです。「お前いくつあんねん」って言いたくなるくらいにはありました。

オープンワールドの宿命なんですが、そのうち数種類は最初はステルスで途中から集団戦に移行するというパターンです。どんだけ闘わせたいねんって話です。

 

戦闘が難しすぎる

非常に非常に戦闘が難しいです。これに関してはあまりにも「おかしい」としか言いようがないです。

まず敵が固い。最初は通常のザコ敵が7発くらいやってようやく戦闘不能になります。5秒くらいかかります。で、基本的にこのゲームはボスでもない限り複数戦なのでその5秒の間に背後から殴られます。瀕死になります。

これが最初の状態です。モードもノーマルです。アクション苦手とかそういう次元ではなく、単純に固いせいでつまらなくなっているという非常に残念なパターンです。

慣れれば多少はマシになりますが、相手が段々対抗策を取ってきます。「空中にぶっ飛ばせば地上の敵に殴られへんやん→銃を使う」「そこそこ攻撃力上がったからいけるやろ!→多少手間をかけないと攻撃すら入らない更に固い敵登場」「クモの糸使えばどうにかなるやん!よっしゃ!クモの糸で縛り付けてぶっ飛ばそう!→クモの糸が効かない敵が登場」即落ち2コマかな?

そもそもね。10トンのものを持ち上げて壁を脚力だけで登れて100メートルのところから落ちてもビクともしない超人の攻撃を7発も受けないと倒れない敵ってそれスーパーマンかその予備軍じゃないかと思うですよね。そんなんがゴロゴロいます。おかしいでしょ。

少なくともスパイダーマンに求められていたのは「スパイダーマンが犯罪者をボコったりクモの糸を駆使して戦うこと」なんですが、まあニーズに合ってないよね。クモの糸は縛り付けるくらいしか効果なかったりします。一発で倒れるような武器もありますが、3発しか使えないので(大体敵は5人~10人。なお増えたりする)

そもそも複数を一発で倒す方法というか複数を攻撃する手段が存在しないのがかなりキツイです。通常攻撃は1対1でその間は他の敵に攻撃チャンスを与えます。

特殊攻撃も複数を攻撃するようなものはなかったです。クモの糸を同時に巻きつけることは出来ましたが、その状態から他の特殊攻撃をしないといけない(どちらも5回以下の制限回数つき)上に条件が揃ってないと無理なのでまあ…。

1対複数の戦闘なのにそれに合っていない戦闘システムで相手が固い上にこっちの防御力が紙装甲なので普通に何度も死にました。ダークソウルやってるんじゃないんやぞ。

基本的にこのゲーム、戦闘が多いのですがというか強制戦闘みたいなこと結構あるんですが、戦闘がかなりの苦痛だったのでその点がゲームとしての評価を著しく下げています。移動の操作に全振りしてこちらの快感に関してはおざなりになってしまったという印象です。非常に残念でした。

 

クモの糸をもっと有効的に使って欲しい

これは希望なんですが、もっとクモの糸を使ったアクションが欲しいですね。現状ではかなり少ない。戦闘ではいくつかあるんですが、大体「クモの糸を巻きつける」「相手を縛り付ける」以外の用途ではなかったので。

というかカーチェイスとかあるんですが、「それ追いながらクモの糸を使って車を宙に浮かすとか出来ないのか?」とか思いながらやってました。まあ色んな発想が欲しかったです。もっと「スパイダーマンをやっている!」って感覚が欲しかったです。

 

 

アクション関係はそれなりに頑張ってた

戦闘はアホみたいに難しかったのですが、素手とクモの巣で闘うという制約上それなりに頑張っていたとは思います。ギミックも解放されていく形ですが、それなりに種類はありますし。

長押しなどで種類を増やすなど攻撃の幅自体は広かったです。まあ問題は幅を広くしても利かない攻撃をバンバカ増やしたりしたので実質的に攻撃の幅が狭まったってことですね。選択肢は用意したけど潰した感じ。用意したことに関しては評価すべきだと思う。

 

クモの糸でターザンできるタイミングがわからない

えー、何を言っているのかわからない気もしますが、クモの糸でスイングしながら飛ぶってのが基本的な移動でそれ自体はなんら不満がないんですが、高い建物がないとそれが出来ず、「スイングできるだけの高い建物があるかどうか」ってのが判別不能なんですよね。

高い建物があればR2さえ押しっぱにしておけば勝手にスイングしてくれるんですが、高い建物がなければ落ちていくだけなのでその辺りを分かりやすくして欲しかったですね。なにかあったのかな?

移動に関してはここだけ不満でした。「どの移動手段がとれるか」を瞬時にわかるようにしてほしい。スピーディーな動きが特徴なのでここで緩慢になるとちょっとね…。

 

音楽

…まあ音楽なんて評価しようにもよっぽどおかしくない限り悪い評価はつかないです。あまり音楽があった感じがしないけど。

移動中の音楽に関しては非常に躍動感があって良かったですね。「あ、街をびゅんびゅんしてるな」って気分にはなりました。オーケストラ調で綺麗にまとめて移動が始まったらフェードインしてくれる演出は非常に良かったと思います。他はあまり覚えていない…。

 

 

まとめ

えー、最後がかなり雑になりましたが、だいたいこんな感じのゲームでした。

とにかく移動に関しては非常に練られたもので触ってみる価値はあります。これは流石に推しておきたい。特殊能力系のアクションでスピーディーな移動を目指しているゲームはこれを目指して欲しいくらいには良かったです。

何より癖がないのが一番いいよね。大体癖が強くて「あー、やりにくいなー」「もう少し楽になんねーかなー」と思うものですが、基本的にありませんでした。一番凄いのはR2を押せば基本的に移動には困らないというところ。壁にぶつかろうが勝手に昇ってくれる。これ本当に凄い。多分この部分が一番癖を感じにくくしている部分だと思います。本当に丁寧に作られている。

ただ、戦闘部分に関してはかなり雑な作りだという印象でした。一部頑張ってはいるんですが、各個撃破しか出来ないのに堅くて複数戦は普通にめんどくさいだけでした。複数戦って言っても10人とかですからね。やりすぎ。

堅いのはまあ許すとしても複数攻撃の手段がないと長ったらしいだけなんですよ。もう少し無双感が欲しかった。というかこういうので複数攻撃の手段をまともに用意してないゲームは初めてかもしれないちょっとおかしい。

あとストーリーとかはまあ…期待しないでおいたんですが何と言うか味方サイドがしょーもないと本当にしょーもなくなるのでやめて欲しい。敵サイドの方が圧倒的に魅力がありましたよ。MJが本当に嫌いです。顔も見たくない。

 

結論から言えば「Marvel's Spider-Man」は以下の人におススメです

オープンワールドのゲームで縦横無尽に駆け回りたい人

スパイダーマンのストーリーをある程度熟知している人

・戦闘が難しくても弱音を吐かない人

まあこんなところでしょう。僕は後者二つに関しては全然だったのであまりいい評価は下せないですね。

「みんなにおススメしたい!」とか書いてある発言や記事を目にしましたが完全に嘘か真面目に評価していないですね。移動部分に関してはおススメしたいですが、ゲーム全体の評価としてはかなり人を選びそうです。個人的にはinFAMOUS second sonの方が良かったです。移動に関してはスパイダーマンに軍配が下りますがストーリーは多少わかりやすかったですしキャラクターもある程度魅力的でしたし。

 

以上です。期待値が高かった分、ガックシ来た部分も非常に強かった。ただ移動に関しては期待値を大幅に塗り替えてきたのでここだけは評価を崩せない。

*1:そもそもアクションを求めている人間に見つかったら終わりのかくれんぼを突きつけるのがおかしい。顧客のニーズに合ってないだけのマスターベーションだと思う。

*2:間接的ではなく完全に直接的。「謀っての行動ではない」ぐらいが救い